|
まだ夏の暑さが残っていた少し前、僕は友人とビアガーデンに行ってきました。高尾山の頂上付近にある標高５００メートルに位置するの飲み放題・食べ放題のビアガーデンです。京王線高尾山口駅を下車したところがちょうど高尾山のふもとになっていて、そこから山頂までは歩くか、ケーブルカーか、リフトかという選択肢になります。ビールを美味しくするために「歩き」とも思ったのですが、その時は相当なむし暑さだったんですよね。とても歩いて山頂まで登る気がしません。汗だくになってまでビールを美味くする根性がその時の僕らにはなかったです。結局山頂までは楽なケーブルカーで（笑）。
知らなかったんですがケーブルカーの勾配は山頂に近づけば近づくほど急になるんですね。最後部に座っていたのですが下を見ると斜面のそのあまりにも急勾配である高所の恐怖感でちょっと股間のあたりがゾワーっとしてしまいました。考えてみればそうですよね。日本にある多く山はその地質上コニーデという形状の山であり、山のふもとの方の勾配は緩やかで逆に山頂に近ほど急になるものです。山肌を行き来するケーブルカーの線路は如実にその形状を表しているだけなのです。その曲線を実際に目の当たりにしてちょっと驚いてしまいました。まあしかし窓から見える自然の眺めといい、窓から入る清々しい風といい、とても気持ちが良かったです。ビアガーデンに辿り付くまでのちょっとした演出になってました。都会の新宿から電車で１時間のところにこんなところがあるなんてちょっと嬉しい。
僕らがそのビアガーデンに到着したのは夕方の４時ぐらいでしょうか。そんな早い時間にも関わらず既に結構な人がいます。さっそく僕らも飲み始めました。明るいうちから飲むのってなんだか楽しい。そう思いませんか？ なぜでしょうね？ いけないことをしているような気になりますがそこがいいのでしょうか？（笑） それにここは飲み放題、食べ放題。一度入場料大人男子３６００円を払ってしまえばあとは金額を気にすることなく楽しむだけです。料理の質？ この際いいんです、そんなもの。はじめから期待してません。眺めと雰囲気があればそれで十分なのです（笑）。
眺めは３６０度見渡せることになっているのですが、人気の場所は関東平野の夜景が見れるところと相場が決まってます。僕らは到着はどうやら遅過ぎたようで、その絶好のポジションを陣取ることができませんでした。くそぉ。みんな早すぎ（苦笑）。その時の３６０度の眺めがどんなものだったかというと・・・西には没していくオレンジ色の夕日を拝むことができ、やや肥大気味の太陽がジリジリとその日最後の仕事をしています。東には八王子市街、延いては関東平野の広がりが見渡すことができ、だんだん暗くなっていくと次第に街の灯りが強くなっていきます。昼間に写した航空写真が徐々に美しい夜景になる過程が見れるんですよね。北には遠くに雷雲があったようで、音こそあまり聞こえませんでしたが時折チラッチラッと稲妻が見えました。次第にその量も増え乱発するその稲妻を眺めているとどことなく賑やかで楽しげな感じがしました。ざっとこれが周りの風景です。
そしてもう一つそれらの風景にひけを取らなかったのが、ふと後ろを向いたときに見付けたクマちゃん風情の男。僕に妄想を抱かせる人。それはその場を楽しくするかしないかの重要なファクターですよね（笑）。そのクマちゃん風情のＳＧ男は飲み放題・食べ放題を相当楽しんでいると思われ、その光景はまるで冬眠前の熊のよう。頻繁に席を立ち食べ物や飲み物を大量に取ってきては片っ端から速攻で平らげています。目の前をノッシノッシ歩くその様をチラチラチェックしながら僕はジョッキを傾けて楽しんでおりました。
偶然がちょっと重なっただけとはいえ絶景（笑）に囲まれての野外での飲み食い。これほどおいしく酒を飲んだのは久々だったような気がします。是非また行きたいと思いました。
|
高尾山からの眺め
|
|
