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・・・ここはどこだろう？
白い靄に覆われて周りがよく見えない。
足元には湿った黒い土と小さな草花。
湯気だっているのでおそらく暖かい土なのだろう。
仄かに果物の香りのような甘い香気も漂っている。
そしてどこからともなく響くやわらかいハープの調べ。
それに合わせてソプラノの歌声がゆっくり静かに聞こえてくる。
・・・ここは一体どこなのだろう？
まさかここは天国？ あるいは地獄なのか・・・？
夢なのか？ 現実なのか？
その区別さえもつかない。
やがて靄が晴れてきて視界が開けてくる。
大きな丘。ここが丘の頂き付近だと気づく。
起伏の緩やかな、しかし大きな丘の上。
見上げればどんよりとした灰色の雲が立ちこめている。
太陽はどこにあるのか分からない。
周りには誰もいない。生き物がいない。
あるのは岩と土と、そして細々と生きる草花。
「終わったのか？・・・」
起きようと少し動いた瞬間、腹部に激痛が走った。
見ればわき腹のあたりに矢が刺さっている。
渾身の力を振り絞ってそれを抜く。
抜いた矢をしばらく見つめながら痛みに慣れるのを待つ。
目を閉じれば脳裏に今までの戦いが浮かび上がってくる。
邪悪なものたちの情念が悪の権化冥王の復活を望んでいる。
暗黒の雲の広がりはそれが近い未来であること予感させる。
悪の手下、何千何万というオークやトロルが押し寄せる。
それに対しエルフやドワーフ、人間たちが立ち向かう。
世界にたった一つしかない指輪を守るため。力の指輪。
そして次々と死に別れ離れ離れになってしまった仲間たち。
なんとしても冥王の復活を阻止しなければならない。
もし復活すればこの世はまた暗い闇の中に閉ざされてしまう。
それを防ぐ手立てはただ一つ。冥王に力の指輪を渡さないこと。
お互いに引き合う冥王と力の指輪。
それを阻みながらこの指輪をこの世から無きものにしなければならない。
そう・・・僕の旅は終わってないのだ。
指輪が光り輝いた・・・
・・・・・
つーかまたしても影響されやすい自分です（苦笑）。
一昨日（2002/11/29）最近仲良くさせてもらっているＮｏｔｕｓ氏に「ロード・オブ・ザ・リング ＥＸ」の試写会に招待して頂き、行ってきました。金曜の夜。オールナイト。有楽町。５時間。（ありがとね＞Ｎｏｔｕｓ氏）
ご存知でしょうか？ 「ロード・オブ・ザ・リング」。今回はその拡張版。エクステンディットエディション。この映画、中身はまるでＲＰＧなんですよね。経験上、そう思えてしまいます。冒険もの。その世界が好きな人ならたまらない作品です。え？ なんですって？ 「ＲＰＧはやって楽しいものであって見て楽しむものじゃないんじゃないの？」違うんです。見てても面白いんです（＾＾）。そして（得意の）酔えるんです、浸れるんです（＾＾；）。上の小説まがいの文章はそれに影響されて書いたもの。拙くてすまぬ。でへへ（＾＾；）。
今までいろんなＲＰＧをやりました。
「ドラゴンクエスト」
「ファイナルファンタジー」
「ウィザードリィ」
「ウルティマ」
「ルナティックドーン」
「ゼルダの伝説」
「女神転生」
「ヘラスレス何チャラ」
・・・・・数え上げたら切りがない。
その度ごとに自分とゲームの中の主人公との倒置作業を行い、目の前に立ちはだかる強大な敵、平和を乱す邪悪な悪に恐怖し、しかし運命ともに立ち向かい、徐々に成長していく自分にたとえ様のない充実感を味わい陶酔するのです。中にはアイテムコレクターとしてのマニア熱をもくすぐり、特殊な剣であるとか防具であるとか、あるいは宝石や貴金属であるとか、それがレアであればレアであるほどそれは一つのプライドとなり更なる陶酔へと（＾＾；）。
そんなこんなで僕はやはりこの世界が好きなようです。以前エッセイに三国志のことを書きましたが、自分の中では何となく繋がりもあり・・・古い話。伝説の話。現実離れした話。超人的な話。そんなものに自分は夢を託しているのかもしれませんね、どうも（＾＾；）。映画を見ている間やゲームをしている最中、本を読み耽っている時間というのは浮世を離れることができる、いやただの現実逃避かも知れませんけどね、自分の場合（＾＾；）。
そうそう。例のＬＯＴＲですが、ロードオブザリング。プレステ２でゲームが出るそうです。もう出るべくして出るといった感じですよね。デモを見ましたが完成度はなかなか高いようです。でも一方で雰囲気を上手く出しているかどうかが心配。原作、映画の出来が良かっただけにね。
と。最初は拙い小説まがいの文章。途中は経緯、経過。そして最後はなんか宣伝、評論みたくなってしまいましたね（笑）。
ちょっと追記を。
「ロードオブザリング」。原作「指輪物語」は言わば古典なのだそうです。もう半世紀以上も前に書かれたヒット小説。既にご存知の方も多いでしょうね。現在あまた存在する、いわゆる「冒険もの」の中にはこれを源流とする流れも多く見受けられ・・・。それだけよくできた書き物、人気のあった書き物ということの証明でもあるのでしょう。指輪物語・・・それは僕が最近知った、そして昔から知っていた物語です。改めて惚れてしまいました。
・・・・・
そう・・・旅はまだ終わっていないのだ。
手ひらの中で指輪が光り輝いた・・・
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ROAD OF THE RING U TWO TOWERS
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