|
待ち合わせする時は
君はいつも僕より先に来ていたね。
「待った？ごめんごめん」
僕が時間通りに来ても、君は首を横に振って、
「待たせるより待つ方が好きだから」
君はどれほど前に来ていたんだろう。
雨の中の僕らに傘はひとつ。
透明のビニール傘は僕ら二人には小さすぎて
僕の左肩と、君の右肩は、雨で濡れたね。
当たり前のようになった僕と君の間だけど、
その瞬間にとても切ない気持ちになって
涙が出そうになったよ。
僕はこらえきれなかった涙を隠すため、
傘を君の方にずらし、自分の顔に雨をあてた。
車のライトや街の灯り、輪郭がにじんだ。
キスをするたびにあたる、君と僕の鼻。
お互いの鼻はいつも汗で湿っていたね。
鼻だけでなく唇やほっぺもそうだったね。
僕が笑うと、君も笑ったね。
「お互いに汗っかきだからね」
君の笑顔にどれほど癒されてきたことか・・・
誰かを好きになることは
それ自体がとても幸せなことだけども、
同時に同じ量の苦しみもやってくるよ。
君を失ってしまうことを考えると
とても寂しくて、怖くなる。
恐怖心は石にして心の奥に押し込もう。
僕らに降りそそぐ雨粒ひとつひとつが光り、
輪郭のにじんだ君のまんまるの顔を照らすよ。
僕は光の粒を片手ですくい胸にあてる。
君のその笑顔を忘れないように。
僕のこの笑顔も忘れないように。
・・・・・・・・・
出会った頃の話ですが、
相当イっちゃってますよね（汗）。
今は？ どうだろう。
どっちかってーと動物的ですね。（¬ε¬）
|
|
