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若い時分に実際の年より老けて見られた男がいたとする。小学生の時に小人料金で改札を通ると駅員に呼び止められたり、中学生の時に床屋にて散髪後高校生料金を取られそうになったり、高校生の時に学割を利かす為に学生証を提示するも怪訝な顔をされたり…
そんな男も歳を重ねていくと、徐々に歳相応な見方をされるようになり、やがて40歳を過ぎた頃にはむしろ若く見られるほどにまでなった。。という話は良く聞く話である。
逆もまた然りで、若くして実年齢より若く見られていた人は、必ずしも歳を取ってからも若く見られているというわけではない。実年齢と見た目の年齢とが一致する年齢帯がある場合もあれば、それすらなく平行線を辿ることもあるだろう。
セックスにおいても生来の性欲の強さからか比較的荒々しいセックスを求める趣きのある者が若い時には、その荒々しさが故に相手に受け入れ難い苦境であろうとも、歳を重ねる中で、その荒々しさがむしろ広く受け入れられる原因になったりすることもある。
また若い頃から穏やかで優しいセックスをする趣きのある者が、歳を重ね、やがて相手から物足りなさを訴えられることになったりと、様々である。無論、生来の性欲の強さばかりでなく、生い立ちや取り巻く環境によっても、その影響は受けるであろうが…
かなりお年を召したご老人でも比較的若い女性（or男性）を囲っている方をたまに見かけることがあるが、羨ましく思える。自分が老人になったと想定した時に、果たして性欲を維持しているだろうか。性欲はおろか、食欲や物欲もかなり減退し、見た目から既にうす白く、灰のようになってやしまいか…。とても不安になる。
周りからどう思われようと、年齢関係なく性欲が表に現れている人というのは明るく元気な人である場合が多い。相手が異性や同性に関わらず単純に「人が好き」という解釈でもこれに当てはまるのだろう。尤もその性欲や人と交わりたい欲に常識が伴わなければ異常者となってしまうのであるが、上手く世間から逸脱せずにすればそれは即ち人への愛情・優しさにもつながり、「人間」の「間」にとってとても大切なものであると知る。
実は近しい人にもほどほどにお年を召しておられながらも元気なお方がいらっしゃる。その方は僕の友人の父親なのだけれども、まだまだお明るく盛んな様子を最近垣間見たばかり。当の本人も言っているが、もし性欲が遺伝するのであれば、息子であるその友人はきっとこの先30年は大丈夫（笑）だろうと思うのだが、それはそれで他意なく本当に羨ましいと思うのである。
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